2008年03月08日

さらばだ・・・!

鞍馬天狗・・ついに最終話を迎えてしまいました・・(泣)
やはり八回放送ってのは短すぎますね。八回にしては上手く纏まってはいたけれど、天狗様はもっと見たかった!切実に

いや〜でも良かったです。最終話。
まず、大阪城に乗り込んで城代を銃で脅す典膳が爽快。
邪悪な笑みを浮かべながら「暗殺人別帳」を火にくべるその顔はまさに悪三郎(爆)
人別帳を放り投げるその仕草が・・・非常に上手いと思いました・苦笑

・・むしろ楽しそうでした。

そして銃乱射の典膳、窮地にありながらも格好良いですね〜。さすが。
でもやっぱり逃げ切れなかったですね。予想はしていたけれど。(銃の弾が無くなることも予想通り・・)

傷だらけでぼろぼろの倉田様は、内面から滲み出る強さが感じられるから好きです。眼光も鋭くて素敵。あの髪の乱れ具合もいいですね。。
・・・動物に例えるなら狼かな。

結果的に(?)鞍馬天狗は近藤勇に助けられたということになるのでしょうか。。まあとにかく天狗が死ななくて良かった^^
今回はあまりにも近藤さんが迫力大だったので、「鞍馬天狗」の最終話を締めくくるのは天狗じゃなくて近藤さん!?・・という気が致しましたけれど(苦笑)、さすが萬斎天狗。最後にかっこよく「又の機会に・・・さらばだ」ってキメてくれましたね☆

最後の近藤さんと天狗の決闘は迫力ありました。
最終話の幕引きとして相応しいものでした☆☆


しかし・・



鞍馬天狗は本当にこれで終わりなんでしょうか。
公式サイトの掲示板を見ると、「続編希望」の声がちらほら・・・どころじゃないです。みなさん続編を希望なさっているようですよNHKさん!

それに最後の台詞は「またの機会に・・・」って。期待させてくれるねぇ。
あの終わり方で続編ないのかーーって思ってしまいますが、萬斎さん多忙ですからね。。続編は難しいかな?


ま、いいでしょう。(?!)
だってたったの八回の放送なのにすごく充実してましたから。(八回だからこそ?)
終わり方の後味もよかったし、私はこれで終わりでもいいかなと。


続編が出るならそれほど嬉しいことは御座居ませんが・・・☆




うーんでも、天狗熱が冷めるまでは、今まで録画したやつをくり返し見る羽目になりそうです。
posted by 真禅寺忍月 at 19:52| ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月08日

もくじくらてん。

木曜時代劇 鞍馬天狗
略して もくじくらてん。略しすぎ




倉田典膳ってどうして倉田典膳っていう名前なんだろう、とふと思ったのですが、
もしや
鞍馬天狗の「くら」と「てん」を使ったのかな…?

どうなんでしょうね。



そうそう。明日は 万作の会 に行ってきます。
…楽しみ♪


本日の鞍馬天狗の感想は明日の万作の会のレポと一緒に書く予定です。。
posted by 真禅寺忍月 at 00:58| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月02日

石礫の女

「鞍馬天狗」第3回は「石礫の女」というタイトルでした。

山賊に育てられて石礫の投げ方を仕込まれたお喜代の御噺。
悲しい過去と罪を背負って生きてきたお喜代さんが、典膳に励まされて折角生きる気力を取り戻したというのに、結局撃たれて亡くなってしまったのは、なんだか儚くて切なかったです。

小野の名を捨てて浪士になった典膳(もとい小野宗房)、なんだか大人びちゃって格好良いじゃないですか・・・!
今回はシリアスで御涙頂戴な話でしたけれど、典膳のお茶目な一面とか男らしさとか、そういう萬斎さんらしい(?)要素も盛り込まれていて素敵でした・・。
白菊姫と仲良く話してるシーンは特に好きだな。
なんだか良い感じです*

・・・考えてみたら、2人は実は従兄弟なのですよね(苦笑)

そして何より、鞍馬天狗の殺陣は美しい!
新撰組の屋敷の庭(だったかな?)でわらわらと殺陣・・・(汗)と思いましたが、あんなに狭いところでも華麗に剣を振るう鞍馬天狗。・・・さすが。迫力あります。


いやはや、萬斎さんは楽しいですね。
このドラマの中でも、一人三役ということで、既に彼は三つの顔をもっていますけれど、萬斎さんは本当にいろんな「顔」をお持ちです。

鞍馬天狗 の中では、倉田典膳が一番自然体に見えました。(特に第三回。)
典膳のパーソナリティーは、「萬斎さんそのまんま」な感じがします。笑

どこかとぼけた感じだとか、包容力のある感じだとか、ね。
典膳の役には、萬斎さんの魅力というのでしょうか、そういうものが自然に出ている気がします。


他に自然だなぁと思った役は、「国盗人」の悪三郎・笑
これはもうやりたい放題な感じでしたけれど、そんなふうになんでもやってみちゃうだとか、ちょっと小悪魔的思考だとか(リチャード三世は小悪魔どころではないけど。。)、まあ要するに悪戯好きな一面がね、どうも萬斎さんにはあるような気がするのです。


どちらかというと謙虚に存在感のある倉田典膳と、自己主張しまくりの悪三郎、という両極端な役柄ですが、そのどちらの「顔」も萬斎さんなのだと思います。つまりいろんな顔があって、そのどれもが偽物とか作り物ではなくて全て本物。そんな感じです。


演技には役者の人間性が出るものですね。
そしてその人間性が、演技を深みのあるものにするのでしょう。。


来週の鞍馬天狗は、いよいよ鞍馬天狗と近藤勇の鉢合わせ・・。
緒方直人さんも存在感があって好きなのでとても楽しみ。

先月は「野村萬斎」と「鞍馬天狗」というキーワードで、こちらのブログはやたら検索に引っかかっていた模様・苦笑
・・・さすが天狗マジック。




・・・さて。
話は変わって、今日、フルーツロールケーキを食べました。(なんて唐突な)
ト・フェ というお店のフルーツロールケーキで、20pくらいで1500円したそうです。
母が昨日買ってきてくれたのですが、消費期限が昨日だったので吃驚です。。まあ気にせず食べましたけど

・・・・凄く美味しかったです。

なんというか・・全体的にこだわりを感じる。
スポンジとクリームとフルーツの味のバランス(調和)が凄く良い。
全体的に自己主張はしてない感じなのですが、その謙虚さが程良いのですよ・・。分かりにくいですね

クリームはそんなに甘くなくて、フルーツの酸味が生きている。
そしてスポンジは少し甘め。

久しぶりに良いものを戴いた気がします。
ケーキ食べて至福を感じたのはほんと久しぶり。(清貧だから・・何)


はい。幸せでした。
でも消費期限は昨日なので・・・早く食べてしまわないと。

posted by 真禅寺忍月 at 15:05| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月18日

天狗・・・参上。

お久しぶりです。

昨日、木曜時代劇「鞍馬天狗」の放送が始まりました。
勿論、野村萬斎さん主演です・・・♪
公式サイトはこちら↓
http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/kuramatengu/

第一回「天狗参上」の感想。(見た人でないと分かりにくいかも)

・殺陣:
格好良かった。強いて希望を言うなら、刀を構えるシーンで天狗の映像と合成するのはやめてほしい・・。せっかく萬斎さんが綺麗に構えているのだから、何の合成も加えずそのまま見せて欲しい・・というところです。あれは非常に勿体ない。
でも、舞うような萬斎さんの殺陣には酔いました・・・。

もっと見たかった鞍馬天狗の殺陣シーン。
でも、"イカみたいでイカじゃない天狗の頭巾"は口元も隠すので、三分以上戦うと息が切れてしまうとか(笑)


・小野宗房:
小野宗行(叔父)邸に忍び込む萬斎氏。軽々と塀を飛び越えてにやっと笑う・・。このキャラクターは「あぐり」のエイスケさんを思わせます。
でも、桂小五郎(石原良純)と2人で破屋で語り合うシーンでは晴明(陰陽師)が垣間見えました。

・台詞:
「私は、この汚れた世の中を正したい。善と悪とを正したい。私の力で、この世の中に正義をもたらしたいのだ」
この↑小野宗房の台詞・・・痺れます。
「鞍馬の天狗とでもお呼び下さい」「さらばだ」
↑鞍馬天狗の台詞・・・痺れます。
あと矢張り目での演技も魅力的でした。
怒りに燃える演技も、凄く、伝わってくるものがありました。


細かいツッコミも色々あります(オープニングでどうして五重塔のてっぺんで馬に乗ってるの、とか。)が、萬斎さんの魅力にくらべたらそんなものはもうどうでもよい・笑

来週は浪人姿の萬斎さんが見られると思うので、またの放送を楽しみに。



今日は久々に部活でした。
今練習中の曲は「千鳥」なのですが、合奏するの・・・難しいです;
二拍子が延々と続くけどいつの間にかテンポが上がってたり、二つのパートで合わせてるといつの間にかずれてたり。あああ混乱する・・!

でも、曲自体は好きです。
貫禄のある(?)曲ですし、題名が私の大好きな狂言「千鳥」、ですから・苦笑
そしてこの曲の難しさがようやっと身にしみて分かってきた今日この頃です。私はU琴(主旋律を装飾するパート)担当なのですが、私がズレていつも曲が崩壊します・・・ごめんなさい。精進します。

ちゃんと合わせられるととても綺麗なのですけどね・・。
間を意識することが大切であるようです。
箏曲部の卒論的課題曲としては最適かもしれません。。


posted by 真禅寺忍月 at 21:19| ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月24日

映画

今日は久々に外出して、中学時代の友人と映画を観てきました。
知っている人は知っている・・・かな?京極夏彦原作の「魍魎の匣」という映画。

これは京極堂シリーズ二作目で、一作目も映画化していたので観たのですが、
今回は前回よりずっと完成度も高いし、面白かったです。

京極堂シリーズは「レンガ本」という通称が通るくらい分厚い本(長い話だと1500頁近くあったり・・)なので、あの長大作を二時間の映画にまとめるのはなかなか大変だと思います。
でも今回は上手く纏まってたと思います。

キャラクターの個性も生かされていたし、所々にボケが入っていて笑えました。主要登場人物の京極堂と関口君と榎木津さんが仲良く会話してるシーンは楽しかった・・・。


この物語は、戦後間もない頃のバラバラ殺人事件がテーマの話なのですが、バラバラ事件の薄気味悪さや戦後の雰囲気も上手い具合に出ていたし・・。
いろんな部分に制作者のこだわりを垣間見ることができました。

それにしても、バラバラ死体はリアルで怖かったなぁ・・・(汗)



さて、明日学校行けばもう冬休み突入。
もう新年を迎えようとしています。早いな・・・。

年末年始は勉強に追われて忙しくなりそうですね(苦笑)

ま、やるしかないので頑張りますか。



posted by 真禅寺忍月 at 19:19| ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月04日

王国はくれてやるから馬をくれ!

A Horse , a horse, my kingdom for a horse !
 
本日の名言名句。シェイクスピアさんからです。
拙い記憶を頼りに書いたので原文と若干違うかもですがご了承。(ほんとは正しいのを書きたいが)





視線にキレのある人は美しいと思う。


「国盗人」で萬斎師を見て思った。
睨まれたら固まってしまうような視線。もはや光線でも出てるんじゃないかと思うくらいの鋭さ。




今日は予約録画しておいてずっとほったらかしにしておいた萬斎さんの「国盗人」ノーカット放送を観ました。

自宅のTVはBShiが見られないので、祖父母宅のテレビで録画を頼んでおいた・・・というわけで、今日観てきました。


祖父母宅のTVは液晶でしかも画面がばかでかい
つまり迫力大

劇場の臨場感も少しながら感じました。
演者の表情もよく見えたし、音質も良好だったので素敵でした。


萬斎さんのキレのある演技とか発想豊かな演出をたっぷり2時間半も観られて幸せでした☆
改めて凄いなと思ったり、新しい発見があったり、他の役者さんも存在感あるなと気付いたり(遅いよ



特に今井朋彦さん。声の質とか発音の明瞭さが魅力的でした。
ああこの人は声で存在感を出してるなって思えた一人です。
萬斎さんの声も存在感があるけれど、今井さんのはまた違った雰囲気の存在感。

萬斎さんの声は芯が太い、地に足がついているような(貫禄のある)声。
今井さんは芯は細くて鋭い、空中(というか空間?)をナイフで切るような声。

っていうのかな・・・?

私はどちらも好きです。「響く」という点で大好きです。



感想をずらずらと書こうと思えばもっと書けるのですが、
前回も書きすぎて疲れたので今回はこの位にしておきます。

萬斎さんの狡猾な「悪三郎」が大好きです。






この記事を書きながらドビュッシーが自作曲を演奏したという音声ファイルを聴いています。
ゴリヴォーグのケークウォーク が一番ドビュッシーらしさが出てた気がします。
遊び心とか無邪気さとか、あとは自由な感じもしますね。

ドビュッシーファンとして
こんな音源が聴けるなんて幸せです。

如月愛さん、本当にありがとうございます。
感謝感激雨霰(笑)




でも最近、印象派に徹しすぎて


音楽に感情移入することを忘れてきているような気がしてならない・・。
部活で琴を弾くときも、感情とか情景よりも先に音の美しさを追求してしまう。

「印象派」は絵画の世界にも使われる用語ですが
まさに「綺麗な色をつける」ことに徹してしまうのですね。
感情表現ではなくて衝動表現?(違うか

とにかく綺麗なモノを作ることそれ自体が目的な訳で、感情とかはあまり関係ないわけです。

おいおいこんなんでいいのか



もうすぐ萬斎師のドラマが始まります。(鞍馬天狗
でもその前に修学旅行。
お琴の開祖の八橋検校さんの発祥地である京都に参ります。
でも、かの人にゆかりのある寺院(金戒光明寺・聖護院とか)は行く予定に入っていないので残念です。

誰か行く人いたら話聞かせてください。





さて。眠いです。
posted by 真禅寺忍月 at 01:02| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月12日

国盗人--「影」の再考察

日向で己の影でも眺めて、

その醜さを鼻歌で歌うのが関の山。


となれば、美男美女と口上手だけがもてはやされるこの時代に、
恋の花咲くはずもないこの俺は、もはや、
悪党になるしかない。
世の中のくだらぬ喜び一切を憎悪してやる」
(新訳 リチャード三世 シェイクスピア 河合祥一郎/訳 角川文庫より)


昨日と今日、つまり「国盗人」の記事を書いてからアクセス数が急増しました。さすが悪三郎パワー(笑)
思った以上に盛り上がっているようです、国盗人。

では本題。(昨日の日記を参照していただけると分かり易いです)

昨日「影」についての解釈で、影は「リチャードの内面にわずかに残る良心」だと定義しました。
今日はそれを再考察します。
「影=良心」だけでは説明が付かないからです。

ではまず、話の進展に沿って、「影」の存在の変化をおおまかに書きます。


最初:影@=「自分の醜さを鼻歌で歌う」為のもの(−)
↓  ☆最初に書いた部分参照

↓ :影A=見とれるもの(+)・・・つまり、執着するもの
   ☆「道々見とれて行きたいからな、自分の影に。」 
↓  
最後:影B=臆病な良心(−)・・・悪党であるリチャードが悪事を働くのを妨げる物だから、ここではマイナス。


おおまかにはこんな感じです。
これを見ると、影が(+)として存在するのは中盤だけですが、中盤は結構内容が濃いので、+が占める割合は多いと考えます。

つまり「影」は変化する。
何故?

【影@→影A】の変化

体つきも何もかも欠点ばかりのリチャードは、マイナスである己の醜さを昇華してしまうために、明晰な頭脳と口の上手さという能力を生かして、「悪党になる道を選んだ」。
つまり、「悪」に執着し「悪」を崇めることによって、自分のマイナスをプラスへと変化させたのです。
要するに、リチャードは開き直った(笑) 



【影A→影B】の変化

「臆病な良心」は、原作では影と直接結びつけて表現されていないのですが、考察の過程上、ここでは影に分類してしまいます。

@→Aで、「−→+」に変化した「影」ですが、最後まで影の存在を追うとしたら、最後は「−」でしょう。

今までは「影=悪行(+)」に見えていたものの、リチャードもやっぱり人間です。良心は少なからず残っていた。
だから、「悪行」に見えていた影が、実は「良心」だったと判明するのが最後の場面。

良心は、リチャードが悪事を働くのを妨げ、リチャードから「悪党」という形容詞を奪ってしまう。悪党でなくなれば、リチャードはただの醜い人間、完全なる敗北者です。
そんなのは嫌だったからこそ、彼は悪党の道を選択した。

しかし悪の道にはやっぱり限界がある。
裏切られ、呪われ、結局は王座から引きずり落とされてしまう。
悪を貫くことは出来ないという現実がリチャードの前に立ちはだかり、彼を絶望させるわけです。

その現実はイコール「良心」であり、リチャードにとって「良心」は絶望につながるのです。
良心をもったら負け。
正義を認めることになるから。

そういうわけで、「影=良心」は完全なる絶望ですから、当然マイナスになります。



ここまで考えてきて、「リチャード三世」が悲劇作品であるという意味がよく分かりました。リチャードは戦に負けて死にますから、悲劇なのは当たり前ですが、「悪党が倒されるんだから悲劇じゃないじゃん」という考えもありました。
でも、リチャード視点で考えると、この作品が悲劇である意味がわかります。
さっきも言ったように、リチャードにとって「良心=絶望」だからです。

だから私はリチャードに同情してしまったんだろうなぁ。。
悪人の視点から物を見ると、色々考えさせられますね。

悪には悪なりの言い分がある。
その人物が行った悪行は、周りから見れば「悪」だとしても、本人から見れば「悪」ではないこともあるんだなと。


萬斎さんの「国盗人」は演出に凝っている傾向が強かったので、ここまで深く解釈する必要はないと思いますが、私は原作を読んだものですからつい深読みしてしまいました。。

でも確かに、萬斎さんの「国盗人」で強調されていた(と思う)笑いの要素も、リチャード三世という作品がもつ、いくつもの「顔」のうちの一つに違いありません。



(「リチャード三世」からの引用文は全て「新訳 リチャード三世(最初の文に書いたとおり)」より)
posted by 真禅寺忍月 at 18:42| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月11日

国盗人〜芸術劇場〜

昨日の劇場中継で放送された、野村萬斎さん演出・主演の「国盗人」。
(W・シェイクスピア「リチャード三世」より)

真禅寺は劇場に行って見ていないので、昨日の放送で初めて観ました。
放送時間が二時間くらいだったこともあり、結構カットされてしまったシーンもあるようですが、それでも魅力は伝わってきました。

いやしかし、ノーカットではないのはとても残念です。
後日、BSでノーカット放送があるらしいので絶対にそっちを観ようと思います。(でもBSのばあい録画出来ないんだよなあ・・。というか録画の仕方が分からない・・・泣)
でもDVD出ないかな?!
出て欲しい出ないと困る凄く困る(しつこい)
「山月記・名人伝」みたいにDVD化して欲しいです。切実に。


よ、余計な話はこのくらいにして、感想いきます。


原作の「リチャード三世」は読んだことがあったので、話の筋がつかめないことはなく、その辺は気にせず、演技・演出に集中する事が出来ました。

全体的に、演出に様々な工夫が凝らされていることが分かりました。
一回観ただけでは全てを解釈するのは無理なくらい、あらゆるところに試行錯誤があるのを感じました。「いろいろ詰まってるな〜・・工夫まんさい(笑)だな〜」というのが初見にての素直な感想。(だからこそ尚更ノーカットが観たい!)

なかでも興味深かったのは「面」の存在感と、、悪三郎(=リチャード三世)と理智門(=リッチモンド)の二人の夢の中に同時に現れる死霊たちそして、最初と最後に登場した日傘の白い女性(白石加代子)。


順序は入れ替わりますが、
【日傘の白い女性】から言及。
この役が最初と最後に現れることによって、

・最初と最後が同じ情景になり、最後には既視感を感じることができる
・「夏草や兵どもが夢の跡」の俳句にあるように、「儚さ」「無常観」が強調されているし、最後に何もなくなるという点で、その「儚さ」を感じることができる

この演出でいいな〜と思ったのは、
裸舞台に始まって、裸舞台に終わる
という点。

何もない所から始まって、その後の展開は激しいけれども、終わりはまた最初と同じ所に戻る。何でだろうなあ、真禅寺はそういう演出が無性に好きです。安心感があるというか。
もしかしたら、一つのテーマを純粋に感じられるから、かもしれない。
いくつもテーマが盛り込まれていて混乱するよりも、たった一つの事に落ち着く安心感かもしれない。(事実、テーマが一つではないにしても)

この演出は、ドビュッシーの「沈める寺」に似ていると思った。
沈める寺でも、最初のテーマのメロディーと同じメロディーが、最後にちょっと形を変えて出てきて、曲が終わる。
それに近いものがあった。



次は【悪三郎と理智門の夢】の演出。

あそこはどうやるんだろうとずっと気になっていましたが、実際に観て、ああなるほどと思いました。
シェイクスピアも面白い設定にしたものです。


そして【影】。

これは結構重要なテーマかな〜と勝手に思っているのですが(どうなのでしょう?)、原作を読んだときも、国盗人を観たときも、それが何を表しているのかをはっきり解釈する事はできなかった。

未だにテーマがつかめず朦朧としていて、テーマが影のように霞んでます(苦笑

でも演出では結構強調されていた気がするんだなあ。だからきっと何かあるはずなんですが、
もしかしたら複雑な意味なのかもしれません。

イメージとしては
暗い・恨み・妄念・呪い
など、とにかくマイナスの物。

多分それはリチャード(悪三郎)自身の中にも潜んでいると思うし、リチャード(悪三郎)が殺した人々の恨みでもあると思う。

だが、リチャードの中に潜む「影」とは何か。
そこがよく分からない。
原作本には、「リチャードは太陽を嫌っていた」という注が書かれていて、そういわれれば「影」が強調されるのは分かるのですが、やっぱりまだよく分からない。

リチャードが太陽を嫌っていたことや、台詞の中に「道々見とれて行きたいからな、自分の影に。」という台詞があることを考えると、
リチャードにとっての「影」はマイナスではないのかもしれない。
でも、それがプラスまで行くかどうかは疑問です。
私としては、(主観ですが)プラスに近いマイナス、がちょうどいいです。

国盗人で出てきた「悪三郎の影」は、面を付けていて怪しい感じでした。
だから尚更、プラスではないと思う。

あと、この悲劇のテーマは「良心」である と、原作本の注にはありました。だからその辺が絡んでくるのかもしれないとも感じています。

つまり、「悪三郎の影」は「良心」である。

こう考えれば、良心は普通はプラスだけれども、悪三郎は悪党だから、彼にとっては良心はマイナスになる。
でもやっぱり人間だから、良心は完全なマイナスとは言い切れない。
悪三郎にはその辺の葛藤が、もしかしたらあったんじゃないかと思う。

ということで、プラスに近いマイナス。もしくはマイナスに近いプラス
わかりにくい説明だと自分でも思います。なんとなくこうかな?って思っていただければそれで良いです。文才に限界がありますのでお許しをたらーっ(汗)



そして最後に【面】。

国盗人では、「面」が単独で登場していました。(つまり、人が付けるのではなく、面を持っているだけ。「まちがいの狂言」みたいな感じ。)

その「面」の存在感は、結構大きかったと感じます。
「日傘の白い女性」の所でもあったように、「面」も矢張り、最初と最後を飾っています。
最初は白い女性が持っていて、最後は殺された悪三郎の顔から落ちてそのまま残る。

どちらも武悪の面だったかと思います。でも色が白かったので違うのかな?
いや、多分武悪だとおもうけれど。

あの面は何を表していたのか。「影」と同じくらい分かりません。
朧気になんとなーく、感じるものはあるのですが言葉にできない。(それってつまり理解できてないのだろうな・・・泣)

最後に、舞台の上に武悪の面だけが残るのですが、その情景には何か感慨深いものがありました。(やっぱり「儚さ」みたいなものかな・・。)



そんなこんなで、本当に工夫がてんこ盛りでした。
一回観ただけでは分からないところもあります。(私の経験不足もありますが)

いろんな意味で、面白い舞台でした。
もう一度、どころではなく、何度も観たいです。
ジブリ映画ではありませんが、観るたびに新しい発見があると思います。







政子が悪三郎を呪う場面も好きです。なんか笑えた。
悪三郎が、嫌よ嫌よと言い乍らも王になる場面のあのリズム感(木魚で拍子を取っていた辺り)もとても良かった。なんだかリズムが、狂言の「呼声」っぽいな〜と思いました。(確信も根拠もなく。)

観客を「市民たち」にしてしまう場面も好きです。(それはシェイクスピアの功績ですが。)そこら辺、とても上手く演出されていたと思います。

久秀(石田幸雄)の「帰ろう帰ろう」は面白かった。
てこでも動かない〜〜〜あせあせ(飛び散る汗)
という話も楽しかった。

言及したい所はまだまだあります。



最後に一つ。

リチャード(悪三郎)は悪党です。紛れもない悪党です。
だから戒められるのは当然ですが、彼は、最初から最後まで孤独です。
頭脳と口の上手さ以外に、良い物は何一つない。
だから、彼自信も言っているように、「悪党になるしか」なかった。
多分、これは必然だったのです。

例えは悪いですが、目の不自由な人がピアノを弾く事や、手足の動かない人が口で絵を描く事。それは、自分のマイナス面は諦めて、自分にある他の能力を生かそうという試みです。それは素晴らしいことです。

しかしこれをリチャードに当てはめると、
彼には明晰な頭脳と口の上手さが「自分がもつマイナス面を諦めるための、自分にある他の能力」なのです。
彼はそれを、前述した「目の不自由な人」や「手足の不自由な人」と同じように「生かそう」としただけなのです。

ただ、その行為の方向がマイナスになってしまった。違いはそれだけです。

だから、どうしても最後の場面になって、リチャード(悪三郎)への同情心
が湧いてしまう。
原作を読み終えたときも、
国盗人を観たときもそうでした。
リチャードは不幸な男なんだと思います。でも不幸ながらに一生懸命生きているではないですか。

実は、私が一番期待していたのはそれです。
リチャード(悪三郎)への同情心。
これを「国盗人」の中でどう観客に感じさせるか。それが、密かに萬斎さんに期待していたことだったりします。

しかし見事に同情させられました。
母に蔑まれる場面での悪三郎の演技は悪三郎の悪党の性質を残しながらも感傷的だったし、最後に理智門に殺される場面が留めでしたね。
同情心が湧きました。

演出も素晴らしかったけれど、演技も素晴らしい。
悪三郎特別コンサート(?)はかなりツボです(笑)あれ、凄く楽しいexclamation
まさに栄枯盛衰の「栄」「盛」ですね。


感動しました、「国盗人」。
TVの前で拍手しました(←本当)


長々とわかりにくい上にかなり主観的・独断的な文章を失礼しました。
狂言や萬斎さんの活動をご存じない方には特にわかりにくかったことと思います。すみません。


次はノーカットを楽しませていただきます揺れるハート


そういえば今年は亥年(イノシシ)。
だから「国盗人」をやった時期としては最適ですね。
悪三郎(リチャード)の家紋がイノシシだし・・。


☆芸術劇場サイト
http://www.nhk.or.jp/art/


☆こちらのサイトにインタビューが長々とぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)必見!
http://performingarts.jp/J/art_interview/1.html

☆万作の会 事務局からのお知らせ頁
http://www.mansaku.co.jp/sakukaif.html




posted by 真禅寺忍月 at 19:23| ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月03日

ぴあのピア

BS2の「ぴあのピア」という番組。最近知ったのですが、こんな番組があったならもっと早く気付けば良かったと後悔します・・。


番組HP↓
http://www.nhk.or.jp/pianopia/


ピアノの先生と話していたら、こんな番組があるよと紹介されたのがこれです。
もしかしたら近いうちにドビュッシーも登場するんじゃないかという話です♪・・・毎日チェックしていればきっといつかドビュッシーにも出会えるでしょうね。


今はリストの曲を中心に放送しているようです。

暇があるごとに見てみようと思いますハートたち(複数ハート)





話は飛びますが、萬斎さんの「国盗人」について。
かなり盛り上がってるようです。お客さんの反応も良いようですし。
聞くところによると、観ていて面白い演劇になっているそうです。

萬斎さんのリチャード三世・・・。
劇場に行ってその空気を体感したかったです!

ということで、8月10日放送の「芸術劇場」で国盗人をしっかり観させていただこうとおもいますぴかぴか(新しい)


でもやっぱり、劇場の臨場感は欲しいなあ・・。

舞台は時の花、です。



posted by 真禅寺忍月 at 09:13| ☔| Comment(4) | TrackBack(1) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月21日

和楽器とコラボ♪

和楽器が好きです。
東儀秀樹さんの越天楽を聴いてから、古典曲を編曲して現代風(?)にした曲が好きです。

和楽器っていいなって思います(^_^


今度はオーボエ奏者の宮本文昭さんのCD「宮本文昭 ジャポネスク」を聴きました♪

これも越天楽を編曲して、しかもオーボエで演奏しているんですよ。


オーボエって意外と簡単に和楽器に馴染みます。
多分、音が篳篥に似ているせいだと思います。


越天楽のオーボエ版もなかなかでしたが、一番好きなのは「雪月花」という曲です。

メロディが凄く日本的で、箏のサラサラという音と、鼓の音が綺麗でした。



「水おどる」という曲も良かったです。

この曲は箏の独奏から入るのですが、これがほんとに綺麗!!
水の繊細な動きとかを描写している感じです☆

曲が盛り上がるに連れて楽器の種類が増えてきます。
箏+鼓+篳篥+オーボエ

大体こんな感じ。
オーボエが和楽器の中に乱入(?)しているように見えますが、実はオーボエが一番引き立ってます。
決して浮いているわけではありません。
むしろオーボエを装飾する為に他の和楽器の音がある、というイメージです。


以前紹介した東儀秀樹さんのCDとはちょっと違った感じでした。

東儀さんの曲の場合は「あくまでも雅楽」ですが、宮本文昭さんのほうは「オーボエで日本の曲を」という感じで、

東儀さんの曲は
・音は古典的
・曲は現代的

宮本さんの曲は
・音は日本的な中に+オーボエ
・曲は準古典的


でもどちらも古臭い感じはしませんでした。
宮本さんのCDで良かった所は、雅楽の楽器に限らず、尺八や三味線・箏など、良いものは何でも使っているという点ですね。


オーボエが和楽器にここまでマッチするとは思いませんでした。
何でも破格してみるものですね(?!)


和楽器にはいろんな可能性があるんだなって思いました。
オーボエも大好きです。


和楽器と西欧の楽器のコラボはいろんな発見があって面白いです。
機会があったら聴いてみてくださいね♪
posted by 真禅寺忍月 at 13:07| ☁| Comment(0) | TrackBack(15) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月10日

雅楽の新境地!

東儀秀樹さんのCDを買いました。今日はその感想を書こうと思います。

「東儀秀樹 風と光の軌跡 BEST OF TOGISM」

ここで視聴できますので是非!!和楽器の音すっごく良いですぴかぴか(新しい)
http://www.neowing.co.jp/detailview.html?KEY=TOCT-25270



長くなります!




続きを読む
posted by 真禅寺忍月 at 18:01| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。